2021/03/23 04:30

ホホバは自然からの素晴らしい宝物
くらしに潤いを、砂漠に緑の潤いを
以前、欧米諸国のスキンケアはマッコウ脳油(鯨蝋)
マッコウ脳油(鯨蝋)は他の鯨油よりもはるかに良質な油として、近代捕鯨が始まる以前から高級蝋燭、薬品、化粧品、石鹸の原料、灯油、機械油として利用されていました。
特に精密機械の潤滑油としては代替品が無く、1970年代まで需要がありました。
水と比べて凝固点が高いが極寒でも凍結しない潤滑油として、ロケットや人工衛星などに利用されました。
医療用として鯨脳油
「打ち身にはなんといっても鯨脳油 が一番でござる」。
英作家シェークスピアの「ヘンリー4世」(初演:1600年3月6日)には、医療用として鯨の油が使われていた記載があります。
経済的価値の高いクジラは、英国で「王室魚(ロイヤルフィッシュ)」と呼ばれ、莫大な富をもたらしました。
鯨で日本は開国
1頭から良質な油が大量にとれ、機械の潤滑油や動力源として近代産業の勃興を支えました。
米国が日本に開国を迫った理由の一つに捕鯨船の中継基地の設置が挙げられます。
かつてはこの鯨蝋を目的に大量のマッコウクジラが乱獲されました。
特に米国では18世紀から19世紀にかけて盛んにマッコウクジラを捕獲しました。
1841年ジョン万次郎は、米国の捕鯨船によって救助されました。
New England whaling c. 1860: Whale fishery
捕鯨の禁止
米国では1972年に海産哺乳類保護法を制定し商業捕鯨が禁止されました。
国際捕鯨委員会(IWC)加盟国は1986年、商業捕鯨の一時停止(商業捕鯨モラトリアム)を決定しました。
鯨の代役はホホバ、砂漠にあり
鯨から得られる鯨蝋を高級化粧品として使用していました。
捕鯨の禁止で、天然のワックスエステル確保のため、代替品を植物から探し、見つけたのがホホバオイルです
ヒトの皮脂に含まれているワックス成分と構造的に非常に似た液体状のワックスエステルです。
ホホバについて
ホホバ(学名:Simmondsia chinensis)は、砂漠などの乾燥地帯で自生や栽培されているナデシコ目に属する常緑の低木です。
もともとは、アメリカ西南部(アリゾナ州、カリフォルニア州)及び、メキシコ北部(ソノラ州、バハカリフォルニア地方)の乾燥地帯に自生している常緑性の灌木で、北緯23~35°の間にわたって存在していました。
雌雄異株で樹高は1-5 m、気候条件は-6~50℃までの適応性があり、年間降雨量100 mm以下の乾燥した土地でも生育します。
花期は11月~2月です。
種子は約6ヶ月で成熟します。
ホホバ利用の歴史
ホホバの利用に関しての最初の文献は、1789年メキシコ人のイエズス会修道士Francesco Clavijeroの著したStoria della Cariforniaです。
バハカリフォルニアの住民が、ホホバの種子をさまざまな目的に使用したり、油を料理に使用していました。
捕鯨禁止の結果、ホホバの大規模栽培が砂漠地帯で広がりました。
もともとは、アメリカ西南部及び、メキシコ北部の乾燥地帯に自生していましたが、今では、その種子が、ペルー、アルゼンチン、イスラエル、オーストラリア、 エジプトなどに広がり栽培に成功しています。
ホホバ栽培が、持続的な砂漠の緑化を実現しています。